4月17日(日)、三島ロケが本格スタートした。
「よーい、シュート!」
キャメラが回り出す。
クランクアップまで、ついにノンストップの日々が始まった。
この日のファーストカットは日本の未来への熱い思いを語る森田必勝青年。
彼の脳裡には、どのような理想の未来図が描かれていたのだろうか。
森田役の満島真之介は、初の若松組。
これから、若松監督の演出と満島の演技がどのような和音を奏でるのか、楽しみだ。
17日の午後は、早稲田大学の協力のもと、
大隈講堂前で新左翼の学生たちと森田ら保守派の学生の乱闘シーンの撮影。
やり直しのきかない一発勝負、満若のBキャメラのみならず、
照明の大久保キャメラなども総動員。
そして、気合い満タンの大勢のエキストラの皆さんのご協力のおかげで、
迫力ある乱闘シーンが撮影できた。
21日(木)12時からの、阿佐ヶ谷ロフトにおけるエキストラも
ぜひ、皆さま、ご協力をお願い致します!
1966年当時、早稲田は150日間に及ぶバリケード闘争のまっただ中にあった。
学生運動の嵐が吹き荒れる中、これら新左翼の学生のやり方に不満を持った森田らが、
「新民族主義」を掲げ、左翼革命勢力と対決すべく結成したのが、
「日本学生同盟」だったのだ…。
というわけで、夕方からは、河合塾コスモ校の協力で、
日本学生同盟(日学同)の発会式の撮影。
日学同の初代委員長、斎藤英俊の演説が響き渡る。
初日の撮影は、大きなトラブルもなく、
監督の激しい怒号が響き渡ることもほとんどなく、
この日の気候と同じく穏やかに終了した。
そして今日、西荻の小さなアパートにて、
森田ら楯の会の若者たちの心の葛藤を描くシーンの撮影。
撮影現場のアパートが余りに狭く、スタッフは殆ど現場の外で待機。
扉の向こう側から、森田らの歌声が漏れ聞こえてくる。
生き急いだ若者の歌声が、哀しく胸に響いてきた。