1968年10月21日、ベトナム戦争に反対する学生たちが新宿に集結、
米軍横田基地へのジェット燃料の補給を阻止すべく
新宿駅を実力で占拠した。
いわゆる、新宿騒乱である。
時を同じくして、三島たち楯の会の隊員も
都内某所に集結していた。
自衛隊が治安出動に動き出すその時に備えて…。
楯の会の若者たちも新左翼の若者たちも
今の社会構造に疑問を抱き、よりよい社会を夢見ていた点では
同じ情熱を抱いていたといえよう。
だからこそ三島は、東大全共闘の討論で
「諸君らがひとこと、天皇とさえ言ってくれれば
喜んで安田講堂にともに立て籠もったのに…」と語るのである。
監督が撮りたいのは、三島の人生の再現ではなく
そうした情熱を抱いた人間たちの息づかいである。
そして、昨日も今日も、私たちの目の前に、そんな人間・ミシマが出現した。
人が人を表現する事の奥深さに、思わずため息。
本日の東大全共闘との討論シーンでは、懐かしい「実録・連合赤軍」の
懐かしい元同志たちも数名集結。
100名近いエキストラの方も集まって下さり、熱気でムンムン。
緊張感と熱気と怒号が場内を満たし、1960年代の空気に包まれた。
ご協力くださった皆さま、ありがとうございました。
そして、ネイキッドロフト、ロフトプラスワン、阿佐ヶ谷ロフトと
ロケ場所を提供してくださったロフトの皆さま、ありがとうございました!
ロフト独特の空気であったからこそ、あの熱気が醸し出せたのだと思います。