若松孝二、41年ぶりのカンヌ映画祭招待が決定した。
「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」
(英題:11/25 The Day Mishima Chose His Own Fate)
41年前のカンヌ映画祭では、監督週間で招待され
「犯された白衣」「性賊」などが上映された。
そして、41年ぶりのカンヌの大舞台、しかも「ある視点」正式招待の快挙である。
監督に胸中を訊ねると、一言。
「僕が、今さら、わ〜嬉しいです!感激です!なんて言うか?
僕の映画への気持は、41年前も今も、何も変わってないよ。
作りたい映画を作り続けるだけだよ」
それでも、やはりその瞳は嬉しそうに輝いている。
なんといっても、低予算の独立プロの自主配給。
海外の三大映画祭に招待されるということは
宣伝効果の観点でも、大変嬉しい事であることは間違いない。
これで、告知が十分できずに公開に踏み切った
「海燕ホテル・ブルー」の存在も、
より多くのお客さんに知ってもらうことができるだろう。
その事も、監督にとっては嬉しい収穫だ。
「海燕」についていえば、すでにヨーロッパから
上映・配給のオファーが来ている。
実は、「若松作品」ならではの旋律が隅々まで奏でられた怪作として
「海燕」も、静かな話題作となりつつあるのだ。
カンヌでの上映、そして6月2日の全国公開に向けて
「三島」のエンジンも徐々に加速している。
慌ただしくも嬉しい日々が始まる。