カンヌから戻って来た若松監督。
連日の取材に疲労困憊、という状態だったが、
日本に戻って、一息つく間もなく
いよいよ明日、「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」が
全国で公開される。
明日は、テアトル新宿、渋谷ユーロスペース、
そして横浜ジャック&ベティで、監督とキャストの舞台挨拶が行われる。
つい一週間前に、カンヌの大舞台で
世界に向かってその存在感を発揮した作品が、
日本の各地で、各劇場のスクリーンにて
たくさんの方たちと新たに出会う瞬間がやってくる。
本日午後、雨の中、テアトル新宿へ足を運ぶ。
思い出すのは4年前。
この劇場の前にこの看板が立った時のこと。
監督が命がけで撮ったこの作品が、いよいよ新宿で
たくさんの人たちに目撃されるのだ、と
感無量で看板を見つめていたのが、ついこの前の事のようだ。
そして明日、若松孝二が描く、もう一つの1960年代が
テアトル新宿をはじめ、日本各地の劇場で、封切りされる。
その瞬間を、誰よりも心待ちにし、そして誰よりも胸をドキドキさせているのは
他ならぬ、身銭を切って身体を張って作品を産み落とした若松監督だろう。
若松監督は、それこそ、命を削りながら、作品を作り続けている。
常に、時代と対峙し、自分の言葉で映像を紡ごうともがいている。
鈴木邦男氏の言葉ではないが
「日本に、若松孝二という映画監督がいて良かった」
と、思うのだ。
明日、皆さまと劇場でお会いできることを、心より願いつつ・・!