本日、『千年の愉楽』のポスターが、次々と黒田征太郎さんの手によって
息吹を与えられ、蠢き始めた。
勝ちどきにある「バタフライストローク」のギャラリースペース。
東北各地の劇場を回るために東京を出発する直前だったが
若松監督も立ち寄り、ライブペインティングを見させて頂く。
大きなB全の紙の上には、すでに
「The Millenial Rapture」と「千年の愉楽」という文字が。
紙の上で、黒田さんの手が震える。
べっとりと色の塗られた厚紙が押し付けられて、
色々な模様が紙の中に現れる。
さらに、次々と自由気ままに、手にふれた色のペンシルを掴み取り
模様の中に異形のモノたちを次々と描き出す黒田さん。
会場には、映画の本編に流れる奄美の三線と唄が流れ、
まるで、ギャラリーの空間に、中上さんの神話世界が立ちのぼってくるかのよう。
生まれた模様たちに、目ができ、翼がはえ、ベロが飛び出す。
あるいは大きな神話の岩のような、あるいは女性の性器のような
あるいは小さな子どもらがつながって横たわっているような・・・。
次々と蠢きだすポスターたち。
映像の中の空気が、ポスターの中から溢れ出してきたようだった。
若松監督も、言葉を失い、生まれてくるポスターたちを
見守り続ける。
黒田さん、流れる汗を拭いながら、
B全ポスターの中に息吹きを押し込め続ける。
明日、明後日と合計3日で200枚。
体力と集中力の勝負でもあるだろう。
途中からは、桑沢デザイン研究所の学生さんたちが
大勢、見学に来ていた。
贅沢な課外授業である。
このライブペインティング、明日、明後日まで。
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